略歴
若林大悟氏は、北海道で Rakko Entertainment(ラッコ・エンターテイメント)という開発会社を経営しており、一人でプログラムからグラフィック、UI デザインまでこなす起業家です。若林氏は2年前に別の会社を辞めた後に iPhone アプリの開発を始め、今はすべての時間をこの会社のために使っています。初期に開発したアプリのうちの1つ、 FastEver は彼のベストセラーアプリで、Evernote API をベースに作られています。
今回は、Evernote プラットフォームでの開発や、自社のアプリの背景にあるインスピレーション、ユーザーに愛されるアプリ開発のヒントなどをおうかがいしました。
いつから Evernote を使っていますか? FastEver のアイデアはどうやって思いついたのですか?
若林: 2009年1月から Evernote を使っています。一ユーザーとして、記憶をもっと素早く書きとめたいと思ったので、このニーズを満たすために FastEver を開発しました。FastEver は Rakko Entertainment の設立と同時にリリースし、非常に良い評判を得ることができました。この FastEver はもう1つのアプリ、FastEver Snap が誕生するきっかけにもなりました。こちらはスナップショットの素早い撮影、Evernote への保存、そして Evernote でスナップショットを表示しやすくするリサイズの機能を実現したアプリです。僕が開発した Evernote アプリはすべて、ユーザーのニーズに応えて作ったものです。
FastEver アプリは、どんなニーズに応えているのでしょうか?
若林: Evernote には数多くの機能が用意されていますが、Evernote ユーザーの中には「特定の作業を手っ取り早く、Evernote アプリすら起動させずに済ませたい」と望む人たちも存在します。FastEver(および iPad 用の FastEver XL)は手早くノートを取り、Evernote アカウントに保存できる、とてもシンプルなアプリです。去年の8月にリリースした FastEver Snap は、おもにFastEver ユーザーの「写真を撮りたいけれど、写真が占めるデータ容量とアップロードにかかる時間を減らしたい」という要望に応えたものです。ほとんどの人にとって、Evernote の画像は「何かをメモする」ためのひとつの手段なので、画質はそれほど重要ではありません。Evernote に取り込むスナップショットを、どんな画面でも手軽に閲覧できて、素早く送信できるようにしたかったのです。
Evernote API を使ってみてどう感じましたか?
若林: 非常に扱いやすいと感じました。一人の Evernote ユーザーとして、自分自身やその他大勢のユーザー体験を変えられるようなツールを作りたいと考えていて Evernote API での開発に取り組みましたが、Evernote API は開発者にとって柔軟性の高いパワフルなプラットフォームだと思います。
Evernote と連携するということは、ビジネス面から見て、製品のマーケティングや販売にどのように役立ちましたか?
若林: FastEver を初めてリリースした際は、日本の多くの iPhone 系レビューサイトで取り上げられました。これによって日本の多くの Evernote ユーザーに FastEver を知ってもらうことができました。FastEver がトランクで特集された時は、アメリカのユーザーがすぐに気付いてアプリを購入してくれました。このときは日本でのユーザー数も大幅に増えました。Evernote トランクで取り上げられると売り上げは飛躍的に伸びるようです。FastEver も FastEver Snap も、現在でも売れ行きは好調です。
Evernote で開発したいと思う理由は? 金銭的に理にかなうものでしょうか?
若林: Evernote のユーザー数は驚異的なペースで成長しているので、開発者はこのプラットフォームで十分存続可能なビジネスを構築することができると思います。僕が開発したうちで最も成功していて、圧倒的に人気のあるアプリは Evernote API をベースとしたものです。FastEver アプリシリーズは 1.99 ドル 〜3.99 ドル(FastEver XL)で、合計 50,000 回ダウンロードされました。現在はこのビジネスが私の本業です。Evernote API をベースにしたアプリのおかげで、みなさんに求められ、愛されるアプリの開発に集中できています。ユーザーのみなさんの生活に良い意味でインパクトを与えられるのです。
開発者として刺激を受けた Evernote の機能はありますか?
若林: リモートストレージと、どこからでもアクセスできる点が、さまざまなアイデアを可能にしてくれます。人々が Evernote をどのように使っているのかを理解することが、ユーザー体験を拡張・向上させるアプリ開発のカギとなっています。
Evernote API を使ったアプリ開発を考えているデベロッパーに対して、何かアドバイスはありますか?
若林: Evernote ユーザーになって、他のユーザーと交流することが大切だと思います。どんなことをしようとしているのかを聞き、自分のアプリに対するフィードバックをもらうと良いと思います。アプリの成功において最も重要ことは、ユーザーのニーズにどこまで対応できるかです。人々が Evernote をどう使っていて、さらに活用してもらうためにはどうすればいいかを探ることが非常に重要です。
Evernote をどのように使っていますか?
若林: Evernote を Mac、iPhone、iPad にインストールしています。ほとんど何でもメモしますが、実はビジネスでよく使っています。他の人がどんな風に Evernote を使っているかを聞いて Evernote に保存する — これが僕のアプリ開発のインスピレーションになっています。
FastEver、FastEver XL、FastEver Snapについての詳細およびダウンロードは Evernote トランクからどうぞ。
※本記事は、英語版の記事を翻訳したものです。英語版オリジナル記事は こちらから。